課題の教科書

Critical Realism for All Leader

スキルアップを効果的に実現するためのナレッジと方法

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こんにちは。ポエタです。

スキルアップは常に取り組むものです。

ですが、時々は立ち止まってスキルアップについての知見を見直したほうがよい。

取り組み方はこれでいいのだろうか、と。

今回の「課題の教科書」実践編は、スキルアップのナレッジと方法を考えます。

1 はじめに

仕事で結果を出したい。そのためにスキルアップしたい。スキルアップは、常に頭の中で重要な課題としての位置を占めます。

しかし、スキルをアップするにも、どの程度アップすればよいのか。そして、どんなスキルをアップさせるのか。スキルを持ち出すと、仕事の中身はスキルの話で埋め尽くされそうになります。しかし、スキルアップは全ての問題を解決するのでしょうか?

スキルアップという言葉の前で立ち止まったきり、仕事の中身を知らなければ、結果は出ません。明日、仕上げるべき仕事を前にして、今スキルアップに悩むことは、本当の課題ではありません。大切なことは、もっと違うところにある。

今回は、スキルアップを効果的に進めるために、スキルアップの実相を考察し、スキルアップの方法を考えます。

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2 スキルアップに焦点が当たる時の3つの事態

(1)スキルが不足している

やるべきことがはっきりしているのに、どうやればよいのかわからない。こんな時に、スキルアップの必要性を痛感します。

例えば、今1億円の資金調達が必要だ、となったとすると、投資家にかけあう、知人に頼む、とか思いつきで方法を挙げることはできます。でも、すぐに「そんなことできるの?」と待ての声を自分でかけたくなります。

スキルには、結果の保証を求めたくなるわけです。どうやれば望ましい結果が出るのか? 思いつきでは上手く行かないのは目に見えています。そこで、きっと立派なスキルがあって、それを手に入れればよいと思う。

(2)スキルはあるが狙いを持てない

たとえば、企業会計の専門性を身につけるため、公認会計士の資格をとり、業種に特有の取引に精通し、実務のルールやマナーを学んだとしましょう。一定のスキルはある。

しかし、就職した企業は、単に会計が規準通りできればよいとは考えない。事業展開のステージごとに、業績を最大化するための個別の財務戦略を策定したい。そういうマネジメントの方針が出たとします。

こうなってくると、会計を学んできた当人としては、これまで学んできた知識だけではマネジメントの期待に答えられない。経営戦略を起点に自分のスキルを鍛え直す必要があるでしょう。また、すでに保有しているスキルも、持っているだけでは価値がないので、経営方針に沿った「狙い」をつけながら、活用する必要があります。この狙いを持つというところが、案外難しいと思います。

そうすると、当人は「もっとスキルアップしたい」と願う。しかし、そのスキルアップがどういうものなのか、実相まではなかなかわからない。

(3)とりあえずスキルで進めて問題の壁に突き当たる

上司が、「あ、これは、あの方式に流し込めばできるよね」とノリで言い、そのスキルを持つあなたは、タスクを任されるかもしれない。しかし、多くの場合、そんなに簡単には済まないですよね。

一見すると、過去の事象と同じに見えても、タスクに取り掛かると、見たこともないような問題の壁にぶち当たります。

そんな時に、上司のせいにしない責任感あるあなたは、「自分にはもっとスキルアップが必要だ」と痛感するのではないでしょうか。しかし、そういう時のスキルアップとは、何なのでしょうか?

 

3 スキルアップを効果的に実現するためのナレッジ

(1)対人スキル

「スキル」と言うと、技術あるいは技能ですから、素朴に考えると、事物を操作するテクニカルなスキルを思い浮かべます。

ですが、先の例のように、特定の方式に取り組んでみると明らかになる問題は、単なるテクニカルなスキルだけでは解決しがたいことが多い気がします。

本当は、タスクを任せた上司に、「この問題はこの方式で取り組んでも、こういうところで暗礁に乗り上げますよ」と、任される前に再考を促すことが必要かもしれない。

そのためには、上司が判断を誤らないよう、日頃から特定の方式やスキルについての知見を、上司にインプットするコミュニケーションを絶やさないことが重要です。テクニカルなスキル以前に、対人スキルによって、この種の問題を別の場所に移し置くことができたかもしれません。

(2)概念化スキル

多くの物事は二律背反で成り立っています。あちらを立てればこちらが立たずです。この二律背反をテクニカルなスキルだけで解決するのは至難の技でしょう。

テクニカルなスキルに委ねられた問題は、どこで誰が意思決定して形づくられたものなのか、問題の本質を確かめる必要があります。「ああ、この問題を解けばいいんですね」と、請け合う前に、何が決まっていて何が決まっていないのか、解決策以前の問題の本質を概念的に把握しておく必要があります。

二律背反は避けられないものですが、余計な二律背反を背負うのはもったいない。組織が決められないから、相反するものを同時に追求してしまうのは、テクニカルなスキル以前の問題です。解決策がどうなるかはさておき、組織の意思決定の現況を、概念として把握する必要があるでしょう。問題の本質は、概念の力を借りて突き止めるものです。

(3)専門性の基礎はマネジメントスキル

現場の専門的なスキルに頼ってしまい、決めきれないマネジメントには問題があります。しかし、マネジメントの意思決定の何たるかを知らずに、テクニカルなスキルだけで何とかなると考える専門家にも問題はあります。

対人スキルや概念化スキルは、はっきり区分けできるものではないですが、おおむねマネジメントスキルに類するでしょう。テクニカルな専門スキルを担う人も、マネジメントスキルを理解しなければ、ただ上から生煮えの問題が、課題のような顔をして降ってきて、七転八倒する目に遭いかねません。

マネジメント層が、そもそも何をやりたいのか。その意思を決定しなければ、何をやるかははっきりしません。何やらはっきりしないことを建前っぽくやりたいと言っても、ことは動きません。何かをやると決めることは、他のことはやらないと決めるのと一緒です。何をやるか、課題の明確化は、ぼんやりとした意思を、決定によって鮮明にすることです。これができてこそ、本当に用いるべきスキルとそれをアップさせる目標がはっきりします。

(4)獲物を定めてこそのスキルアップ

スキルというのは、いっぱいありすぎます。有象無象の奥深い世界です。たとえば、会計のスキルだけで、膨大な内容が含まれます。そんな得体のしれない世界に無闇に分け入っても迷子になります。

ですから、課題に取り組むには、いっぱい取り組みの糸口は垂れ下がっていて、もつれあっているけれど、要はこれをやればいい(=やりたい)という仕分け(=見極め)ができていること。これができると、うっそうとしたスキルの世界で迷子にならず、獲物に狙いを定めてスキルアップできます。

獲物に狙いを定めず、ぼんやりスクール通いしても、時間と労力とお金を散漫に費やしてしまいます。獲物さえはっきりすれば、期限に追い詰められてヤケになったりせずに済みます。市販の出版物だけで必要なスキルが身につくことはよくある。ここぞという時に、ぼんやり、スキルだけ探し始めると悲惨です。

スキルの森に分け入ってはならない。スキルアップは獲物を狙い定めてやりましょう。

 

4 スキルアップを効果的に実現するための方法

(1)OJT

On the Job Trainingですね。仕事を通して、上司や同僚からスキルを習得します。OJTのいいところは、仕事の結果を出すことに焦点を当てるところです。結果を出すには、やることが明確に決まっている必要があります。常に結果目線で仕事をします。

スキルアップ自体を目的にしても、あんまりいいことはありません。目指す結果、そしてやるべきことが最重要で、それに向けて頑張ると、終わった時には、必要で十分なスキルが、いつの間にか身についています。

(2)Off-JT

座学や研修ですね。Off-JTスキルアップ自体が目的になります。それだけでは、実践的なスキルはあまり身につかないと思います。ですが、スキルテーマの全体像や項目立てくらいは頭に入ります。そうすれば、いざ、そのテーマのスキルが必要になった時に、どこの辺のツールをひっくり返せば、獲物が手に入るかがわかります。

(3)キャリアアップ

キャリアアップは、役職や地位をあげることです。自分の責任範囲を広げることで、保有するスキルの幅や深さをレベルアップできます。あるいは、マネジメントスキルをアップするには、キャリアップは重要な手段の一つです。

転職もありますね。転職サイト(リクナビNEXTビズリーチなどが有名)に登録だけでもしておくと、情報は入ってきます。スカウトメールが来るといい気になりますが、エージェントも商売。どこから金とって、情報を何に使うのか。相手との間合いをとりながら、エージェントの狙いと実力を見極めましょう。エージェントは会社がどうこうより個人の実力で信用度を見極めましょう。ただし、こっちも常に値踏みされますけどね。

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5 最後に

(1)日頃の鍛錬がスキルアップのベース

スキルアップを効果的に進めるには、やることに応じて獲物を見極めることが重要だと言いました。そういう勘所をはたらかせるには、幅広い知識とスキルについての基本的な理解は不可欠です。

そのためには、日頃の情報収集、知識の棚卸し、一見ささいなスキルについての地道な研究、勉強が大切です。

ひとたび、やるべきことが降ってわいた時に、対応力を発揮するには、瞬発力だけでなく、日頃の鍛錬が問われるでしょう。

(2)まとめ

  • テクニカルなスキル以外に「対人」「概念化」のスキルも重要
  • 迷子にならないよう獲物を見定めよう
  • 日頃の勉強と鍛錬がベースだよ

ポエタ

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