課題の教科書

Critical Realism for All Leader

課題の考え方を考えることはできない

こんにちは。ポエタです。

課題思考とは何でしょうか。課題の考え方そのものを語ることは困難です。なぜなら、考え方を考えることが困難だからです。

 

たとえで話しましょう。私たちは物を「見る」ことができます。しかし、自分の見方を見ることはできるでしょうか。見方を確認しようとして、眼球の解剖をしたとします。眼球の構造はわかります。水晶体や神経回路の成り立ちを目で見ることはできるでしょう。しかし、その確認作業では眼球を見ているだけで、見方を見たことにはなりません。

 

それと同じように、考え方を考えることはできません。

 

しかし、今実際に考えているからには、考え方が存在することは疑い得ません。現に何かをしているからには、なんらかの方法ややり方に沿って行っているに違いないからです。例えば、向こうの山を肉眼で見ているからには、何らかの見方に基づいて見ているはずです。見るときの見方は存在するはずです。

 

見ているからには、なんらかの見方があることには違いない。考えるのもそうです。考えているからには、その考えに考え方があるはずです。

 

考え方は、存在するけれども、考えられない。考え方とは、そういうものです。

 

考え方とは、理性の源とも言えます。

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しかしながら、思うに、歴史上、これまで多くの哲学者は理性の源となる、考え方を探求してきました。しかし、これこそ考え方の決定版だ、という答えが得られたわけではありません。その証拠に多くの人が、まだ考え方に悩んでいます。

 

そんな中でもできることは何でしょうか。それは、考え方はわからないけれども、目の前の問題に取り掛かることです。その最中に、考えざるを得ない。不完全だけれども、考えて、見当をつけて、何とか続けるわけです。それで成功するとは限りません。しかし、結果を得ることはできます。

 

結果を得ることが重要です。結果がでれば、それまでの取り組みを振り返ることができます。そして、プロセスと結果を踏まえて、当事者の下した判断の至当性を検証できます。考え方は考えられませんが、取り組みを考えることはできます。

 

哲学はともすると、形而上学的なこと、観念的なことに埋没しがちです。思うに、これからの哲学は、誰かが現に課題に取り組んだ実践事例をもとに、何が善いことか、地に足をつけて考え直すことに取り組むべきではないでしょうか。哲学の課題は、単に考え方を探求することではない。その本来の大元の課題は、いかに生きるか、善の探求であると考えます。

 

考え方を考えてもらちがあきません。哲学者はもっと実践を重んじたほうがよい。取り組みの積み上げの中から、何が人間にとって善いことなのかを例証する。もちろん、これまで哲学者が積み上げた、考え方についての考えも、不完全ながら、今後の哲学の発展にとっては貴重な知の基盤です。それは否定しません。

 

ポエタは、このブログ「課題の教科書」で、過去の人間たちの事例を取り上げながら、何をすることが善いことなのか、どういう判断が善い結果をうむのか、について例証したいと思っています。思うに真のリアリズムこそが、善い判断、善い行動の共通要件だと考えています。

 

リアリズムとは、現状追認ではありません。冷ややかな態度でもありません。一人の当事者が、課題を意思決定するときの緊張感です。その生々しい実存の感覚です。今、ここの臨場感です。そのスリルあふれる現場から逃げない態度です。

 

そういう意味では、世の中は取り組みの宝庫です。取り組みを考えることはできる。考え方とはこれです、とは言えません(ポエタ自身が言ったことはありますが、慣用的な表現を便宜的に借りただけです)。ですが、取り組み実例の中には、善い判断、善い行動を評価し判定するために不可欠な、プロセスと結果が間違いなくある。

 

考え方、は便利な言葉です。それらしいことを言えます。考え方を考えることが、実務の世界では、最高の付加価値であるように言うことがあるようです。しかし、ポエタは、だんだん、考え方を考えることからは距離をおくつもりです。なぜなら、考え方は、本質的には考えてもわからないことだからです。それより、考えられることのなかで考えたい。それは、取り組みのプロセスと結果から考えることです。

 

では、具体的に何を論じればよいのでしょうか。それは、人物を論じることです。人物の性格、生い立ち、行動、発言、考えたであろうこと。これらを総体として論じ、善し悪しを批評することです。ポエタは人物批評を方法として、哲学の課題である善の探求に取り組みたい。そう思います。

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