課題の教科書

Critical Realism for All Leader

フリーランスが立地戦略をどう立てたらよいか福岡市を目当てに考えた

こんにちは。ポエタです。

フリーランスは住む場所を選びやすい職業です。

しかし、選べる分、どこに拠点を置くかは判断が難しいのではないでしょうか。

職業メリットを活かすためには「とりあえず東京」だと思考停止になりかねません。

フリーランスが立地戦略を考える上での留意点を、福岡市を題材として考えました。

今回のコラムの目次です。

1 はじめに

今、福岡市は元気な地方都市として注目を浴びています。フリーランスの間でも話題になっています。福岡市のフリーランスにとっての魅力度を調べた上で、フリーランスが立地戦略を考える上での留意点を考えました。

 

2 フリーランスと相性のよい福岡市の特徴

(1)開業率が全国1位

福岡市の開業率は2016年度で7.65%と言われています。「開業率」は、その年度に開業した企業数が前年度末の企業数に占める割合です。開業率が高いとそれだけ、その地域での新規ビジネスの立ち上げが活発だということになります。

福岡市の開業率7.65%は全国で1位です(2016年度)。全国平均は5.6%でした。なぜ福岡市は、そんなに開業率が高いのでしょうか。

(2)サービス業のシェア9割

第一次産業は農業、林業、漁業。第二次産業は鉱業、建設業、製造業です。第三次産業は第一次・二次以外の産業で、例えばサービス業が含まれます。

2011年の福岡市の公表データによると、日本全国レベルでは、生産額に占める第三次産業の割合は、約6割です。それに対して福岡市では、第三次産業の割合が約9割です。福岡市は第三次産業に特化した都市です。福岡は一級河川がなく、工業都市になる条件に乏しかったため、第三次産業が発展の中核となりました。

スポンサーリンク

 

福岡市では、第三次産業のうち、サービス業だけを取り出すと、生産額割合は3割を超えています。全国だと2割ちょっとです。

サービス業は、起業時の初期コストが製造業と比べて少なくてすみます。その点が福岡市の開業率の高さの背景にありそうです。

また、フリーランスは、プロジェクト単位の受注だと、企業の収支構造の中では一種の変動費になります。サービス業で初期投資が少ないビジネスの場合、固定費が少ないので、変動費を投ずる余力が大きく、フリーランスに発注しやすい業種と言えます。

福岡市にフリーランスの注目が集まる背景には、福岡の地域としての特色と独自の産業の構造にあります。

(3)クリエイティブ産業に勢い

福岡市は、グローバル創業・雇用創出特区としてクリエイティブ産業の創業促進を掲げています。福岡市にはゲーム関連会社の本社が集まっています。

福岡市のクリエイティブ産業割合は3.5%で、全国の主要都市の中では、東京23区、京都市大阪市に次ぐ4位です。福岡市は、デザイナー、イラストレーター、ライター等のクリエイターにとって魅力的な都市としての特色を強めています。

(4)東京へのアクセスのよさ

このように福岡には独自の産業が発達していますが、何かと東京で商談が発生することを想定した場合、東京との地理的な距離感が気になります。

福岡市内の博多駅から福岡空港までのアクセスが5分程度と非常に便利です。空港までのアクセスが悪い他の主要都市とは大きな違いです。

そして、福岡空港から羽田空港まで飛行機に乗っている時間は約2時間です。日帰りで往復することもできます。費用もLCCを使えば片道1万円以下で済みます。

福岡は時間距離だと“東京圏内”であると言えるでしょう。

(5)暮らしやすい

福岡市は、首都圏と比べて不動産が安価で住みやすいと言われています。エンターテイメント施設もあり、食の評判もよいです。

f:id:criticalrealism:20181101154846j:plain

 

3 立地戦略上の留意点

福岡市を題材に、フリーランスにとっての立地上のメリットを考えてきました。福岡市のメリットを踏まえて、フリーランスの立地戦略上の留意点を考えたいと思います。

(1)どんな産業が中心か

その土地が、製造業中心なのか、サービス業中心なのかによって、フリーランスとして見込める仕事も違ってきます。

また、立地している企業が儲かっているか、外注しやすい収支構造かどうかも要チェックです。

(2)人脈があるか

外来者であるフリーランスは、地縁の強さにはなかなか勝てません。地域によっては地元の高校の同窓などでつながりが強い場合があります。

一方で、新しいコミュニティが立ち上がり、フリーランス同士の横のつながりが緊密な場合もあります。

(3)「住みたい」と「働きたい」は別

「軽井沢に住みたい」と思っても、そこが働きやすいかどうかは別の話です。「東京で働きたい」と思っても、東京に住みたいかどうかも別です。「住みたい」と「働きたい」は区別して考える必要があります。

どんな希望をもつことも自由です。希望を持たなければ検討は始まりません。しかし、あなたが「住人」であると同時に「働き手」でもある限り、二つの希望のマッチングは不可欠です。移住を検討するには、その土地に「住みたい」と「働きたい」の理由の両立が大切です。

(4)福岡市だけが選択肢ではない

福岡市は今一躍脚光を浴びています。注目されるからには、競合も多いと想像できます。福岡市を一つの目安にしながら、他の都市の長短を比較して、立地戦略を検討してみるとよいでしょう。

 

4 最後に

(1)実査は必須

いろいろ書いておきながら、ポエタは福岡には行ったことがありません。実査すれば、もっと気づきを得られると思います。いつか現地に行った時には、レポートしたいとおもいます。

スポンサーリンク

 

(2)まとめ

  • 福岡市はフリーランスの活動拠点としての魅力度が増している。
  • 福岡市を目安にすると立地戦略を比較検討しやすい。
  • いつか福岡を訪れたらレポートしたい。

<主要参考文献>

フリーランス&“複”業で働く!完全ガイド』一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会監修、日本経済新聞出版社、2018年

平成23年(2011年)福岡市産業連関表の作成概要」福岡市HP

ポエタ

経営者ランキング

スポンサーリンク